仕事をしていれば、自分以外の誰かと自分の成果を見比べてしまうことはあるだろう。
一時的にはそれは自分の能力ややる気をブーストさせるが、長期的に他者との比較で走り続けるのは難しいだろう。
しかし、実際に私は今現在でもその節があり、自分でやめようと思っていてもやめられないレベルまで来てしまっているのではないかという実感まである。
今日の記事は、そんな自分を文章に落とすことでメタ視点で見てみようと試みる記事である。
原体験はどこか
気づけば、この癖は社会人1年目の成功体験からある気がする。
社会人1年目のときは、特にこれといった目標を掲げて社会人になったわけではなかったため、とりあえず1年間は会社の新人賞を目指して頑張った。
勿論新人賞は同期の中で1人しかもらえないわけで、当然自分の中でも競争心が芽生える。
「あいつよりこの点は上位に立っている」「あいつは今の自分よりここの部分で優れている」と言った感覚が1年間常にどこかにあり、そこを潰し続けていたような気がする。
その結果、新人賞を取ることができた。
新人賞とその後
新人賞を取った翌年の4月、ものすごい虚無感に襲われたのを今でも覚えている。
「何もやる気が出ない」
まさしく文字の通り、自分の中にやる気が出ない状態に陥った。
この時に、会社の先輩伝いにCode for Japanに誘ってもらう。
会社の外で、Code for Japanの活動に関わる様になるが、ここで衝撃的だったのが、「人と比べないコミュニティ」であることだった。
勝手に会社で出会う人をスキルで分解し、負けている部分を埋めようとしていた自分であったが、Code for Japanに所属するメンバーは、自己研鑽ではなく、社会へのインパクトを目的に入ってくるメンバーが多い。
そんなコミュニティで活動を続けると、会社のように表彰などでメンバーに優劣をつけるのではなく、互いに承認し合うことで組織を形成するというパターンを学ぶことができた。
今現在もCode for Japanで活動をしているが、自分がこの組織に出会わず、他人と比較し続けていたら、どんな人間になっていたんだろうか。
だが、比べてしまう
Code for Japanのおかげで「人と比べない」という方法を学んだものの、それでも会社に身を置く以上、評価というものがつけられる。
だからこそ、会社のメンバーとして比べることも多々あるが、最近の比べる対象はちょっと違うような気がしている。
会社以外にもSNSやその他コミュニティで出会った人の、強いところをそれぞれ組み合わせたキメラと戦っているような気がしているのである。
学生の時によくバスケットボールのゲームで遊んだが、そのゲームではオリジナルの選手を作ることができる。
多少時間をかければ、パラメータもいじり放題なので、フィジカルもシュート力もディフェンスもMAX値の選手を作ったのを覚えている。
おそらく、私の頭の中ではそいつと戦っている。
どう考えても勝ち目がないので、早くこの癖をやめたい。
文章を書いてみて
バスケットボールのゲームのくだりとかは、書きながら思いついたものであるが、だいぶ自分をメタで認識できたような気がする。
文章での自己治癒みたいなメソッドいいなぁ。メンタルが不安定になったときの一つの方法として覚えておこう。