あれほど早く働きたかったのに
ランチ帯に、Findyという会社がオンラインイベントをやっていたので、参加した。
Playstationで働くbasukeさんと、Metaで働く坂田さんが、エンジニアとしてアメリカで働くことについての楽しさや苦悩について語るイベントである。
私もエンジニアとして働く以上、一生のうちに一度は、シリコンバレーで強いエンジニアに囲まれながら働いてみたいと思っている。
まさしくそんな私にピッタリのイベントだった。
内容としてもとても満足で、よく聞くアメリカと日本の働き方や評価の違いというものもあれば、「アメリカで働くということを奥さんに話していたのか」という、かなりプライベートに近い質問まで飛び交い、とても満足度が高かった。
その中で私が特に印象に残っているのが、「Ph.Dでの4年間は、12年間の社会人キャリアと同等レベルと評価される」という坂田さんのコメントである。
私自身、大学時代はハードウェアを専攻し、学部を卒業したあとに、すぐソフトウェアエンジニアとして就職したのだが、ソフトウェアエンジニアとして3年働いてみて思うことがある。
「院卒バカ強ぇ」
社会人になる前は、「学部4年間だけでもキツイのに、どんだけ勉強好きなんだよ」と斜めに見ていたところもあるが、いざ一緒に仕事をする立場になってみると、エンジニアとしての基礎能力の違いに驚かされる。
よくよく考えればそりゃそうである。ソフトウェアを学ぶ場所で、自分よりも2~4年も長く勉強してるんだから。
そして、今回出席したイベントで、自分自身が感じていた、Ph.Dとの力の差というのを、明確に数字で叩きつけられたのである。
「大学院で4年間勉強した彼らに追いつくのに、社会人経験12年ってことは、私が37歳のときにようやく追いつけるのか」
社会人3年目になった今、大学院に行かなかったことを公開するなど、3年前の私は思いもしなかっただろう。
大学生のときにはあれほど早く働きたかったのに。